道徳と教科指導の違いとは。。。

2014/07/27 Sun

前回の『道徳の授業ってなあに。。。』の続きです。
道徳は本当に教科化すべきなのでしょうか?

まずは、前回紹介した校長先生の資料をお読みください。

*  *  *  

<道徳と教科指導の違い ‏>

教科指導では、殆どの場合「指導=即修得」をねらいとしている。

例えば、算数の場合で説明する。
1年生の授業で繰り上がりのある足し算の指導をした場合、
その時間の最後にはどの児童にも
繰り上がりのある足し算の計算方法が
身についていないと困るのである。

算数という教科の特性を考えると、
前時で学習したことが、次時の学習のベースとなってくるからである。
よって、「指導=即修得」でなければ、
教科としての算数は成り立たなくなる。

しかし、道徳の授業の場合は、教科とは大きく異なる。

第一の大きな違いは、
道徳には教科書がない。また、教材もないのである。
このことは、「道徳」の授業は、
教えることをねらいとする授業ではないということを意味している。

第二に、「道徳」の授業は
心の内面に働きかけるものであるということである。

教科指導では学習したことが
すぐに何らかの形で外に現れることを期待している。
いわば外面性の指導である。

しかし、道徳は心の内面の道徳性の補充、深化、統合をねらっているので、
その指導効果はすぐに現れなくても差し支えない。
資料を通して登場人物に共感されたり、批判させたり、感動させたりして、
児童の心が少しでも動けばいいのである。
心が少しでも働けばそれでよい。
そして5年後、10年後、あるいは20年後に
じわりじわりとその効果がにじみでてくればいいのである。
薬に例えて言うならば、
速効性はないが、続けて服用すれば
少しずつ効果のあらわれてくる漢方薬のようなものであろう。

*  *  *  

いかがでしたか?

道徳と教科の大きな違いが分かると、
本当に道徳は教科になり得るのだろうかと思ってしまいますよね。

国も、完全に教科にはできないと分かっています。
だから、『特別の教科』と位置づけたのでしょう。
でも、教科書を作り、評価もさせようとしています。
生活科の時もそうでしたが、
教科書ができると、日本全国一律の授業に成り兼ねません。
それでいいのでしょうか?

もう過去の話になりますが、
現役時代の私は、道徳の特性を意識し、
そのクラスの子どもたちの実態に合った
読み物資料や新聞記事、作文や日記等を見つけ、
教材研究をした上で週1回の授業をしてきました。

(全国大会をした学校では道徳資料室を作り、
そこに、先生方が作った教材グッズなどは、
1時間分を1袋に入れ、ひと目で分かるように保管し、
共有財産として使用していました。)

通知表に評価はありませんでしたが、
毎時間、学習したことについて書かせたものには
目を通してコメントを書き、
ファイルにして学期毎に家に持って帰らせました。
保護者の方は、それを読めば、
自分の子どもが、どんな内容を学習し、
その時、どんなことを思ったり考えてたりしたのかが、
分かるようになっていました。

道徳は週1時間、年間35時間です。
小学校6年間で210時間、中学校3年間で105時間、
義務教育全部では315時間となり、
意図的計画的に行えば、かなり学習できることになります。

今ご活躍の日本中の先生方には、
「道徳の授業とは何か」「道徳と教科指導の違い」を
今一度、頭の中で整理し、
目の前にいる子どもたちにとって
よりよい道徳の授業をしていただきたい
と願ってやみません。



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道徳の授業ってなあに。。。

2014/07/24 Thu

今回もツイッターがらみのお話です。

数日前、次のようなツイートを見つけました。

先日、小1の娘が
「嫌な授業がある」と浮かない顔していたので
算数か体育か?と思って聞くと「道徳」だった。
何故かというと
「先生が思っている正解を言わないと
そんなことを聞いてませんって言われるから」だって。
これが今の道徳教育の現実。

これを読んで、現役時代のことを思い出しました。
全ての先生がこうではないと思いますが、
確かに教科・道徳・特別活動について、
その特性が分かっていない先生がいたものです。

ある年(27年前かな)、
私の勤務校では、道徳教育の全国大会を受けることになりました。
スタートのあたって、当時の校長は、全教員に対し、
「道徳とは何か」「道徳と教科指導との違い」を詳しく説明されました。
このことが共通理解されていないと、
せっかく研究を行っても意味がなくなってしまうと思ったからでしょう。
若かった私には、とても勉強になりました。

当時の配布された資料が残っていたので、ここに紹介したいと思います。

*   *   *

<道徳の授業とは何か>
 道徳の授業は、
児童の内面性をより望ましいものへと高めて行くために行われる。
すなわち、善を志向し悪を憎み、美を愛する道徳的な心情を養ったり、
物事の善悪を判断する道徳的判断力を培ったり、
道徳的に振る舞おうとする意欲や態度を高めていくことである。
従ってそれは、外から児童の行動や態度を規制していこうとするのではなく、
児童の内面性に直接変化・変容をもたらそうとする指導でなければならない。
意図的計画的に指導を積み重ね、
教師と児童、児童相互が互いの意見や考えを出し合って、
より値打ちのある生き方が何かを主体的・自覚的に学びとっていく学習、
それが道徳の授業である。
そのため、道徳の授業を行ったら
すぐに道徳的実践ができなければならないと短絡的に考える必要はない。
 
 肥沃な土地に種を植え、
水をやり肥料を与えて世話をしていけば、
それはやがて花開き結実する。
種を植えてすぐに実がなるわけではないが、
時間が経てば着実に成長し、結実することは間違いない。
だから、種の中には
将来の成果が潜在的に内包されているといってもよいだろう。
道徳の授業はいわば、道徳的実践力の種である。
そしてまた、水であり肥料である。
児童は、様々な生き方や考え方にふれ、
よりよい人生、より人間らしい生き方を考え始める。
それが、やがて道徳的実践力へと高まっていくのである。
従って、道徳の授業そのものが一面では成果を含んでいるといえよう。
つまり、児童の内面的な成長の場、それが道徳の授業である。
 
 私は教師として、
児童の内面性に強く訴えかける道徳授業を行いたいと思う。

*   *   *

いかがでしたか。

校長の説明を聞いた後、
当時の学校では、この考え方に基づいて、
全教員が道徳の授業に取り組んでいきました。

先のツイッターの1年生のお嬢さんも、
このように考えられらた授業を受けていれば、
「先生が思っている正解を言わないと
そんなことを聞いてませんって言われるから」
という理由で、道徳の授業が嫌いとはならないのになあ…
と残念な気持ちになります。

今後、道徳は「特別の教科」という位置づけになるようですが、
「教科」の特性を考えると、
私には、本当にそうしていいものだろうかという疑問が残ります。
学者の方の中には、
だから「特別の教科」としているでしょ…
と仰っていますが、
教科書、評価のことを考えると、今ひとつ理解できずにいます。

当時の校長が示した「道徳と教科指導の違い」については、
近いうちに書きたいと思います。



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先生のその一言 影響大です!

2014/04/09 Wed

待ちに待った入学式が終わり、
どの学校にも、可愛い1年生が入学してきましたね。

朝の登校時、
上級生に手を引かれて登校する初々しい1年生をみると、
「今日も学校でいっぱい楽しんできてね。」
と、声を掛けたくなってしまいます。

保育園や幼稚園とは、広さも人数も全く違う学校。
学校にいく前は、夢と希望に大きくふくらんでいた胸も、
実際に行ってみて、いろいろ圧倒されると、
心配事の方が増えてしまうかもしれませんね。

でも、そんな時、
先生や上級生に優しい言葉をかけてもらうと、
ほっとするものです。今は、
「学校って怖くないんだよ。安心して勉強したり遊んだりしてね。」
って、教えてあげる時期ですものね。

ところが、今日、ツイッターを見ていたら、
そうでもない学校があることを知りました。
それも先生の言葉で…。

私は、最初、
「えっ、本当に?」
と、思ってしまいました。

ある方のツイッターでのつぶやき(↓)です。

孫が1年生に入学した。
教師の心配な言葉
「ピアノが弾けても音符が読めなければ音楽はダメなんです」
「習っていない漢字は書いてはいけません」
「教科書の先の方を読んではいけません」
「とにかく先生の言うことを聞きなさい。聞けない子はダメな子です」などなど

などなど…ということは、本当はもっとあるのでしょう。

学校は子どもたちが成長するためにある施設です。
主役は子どもたちです。
悲しいですが、この言葉では、それが望めそうにありません。

子どもたちにとって、先生の言葉は重要です。

その一言で、
元気が出たり、頑張ろうとしたり、
楽しくなったりすればいいですが、
悲しくなったり、やる気が失せたり、
学校が嫌になったりしては大変です。

大人は、子どもたちにその一言を言う前に、
一瞬立ち止まって、
吟味するぐらいの余裕があるといいですね。

私も、学校ではありませんが、
孫たちと話をする時には、気をつけようと思います。



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ある中学生のLINEの出来事を知って。。。

2014/03/01 Sat

今日から3月。

昨日はあんなに暖かかったのに、今日は雨で気温も低いですね。
三寒四温といえども、気温差が大きいのは体にこたえます。
皆さん、体には十分気を付けて過ごしましょうね。

さて、今回は「中学生のLINE」についてです。
実は、昨日、ツイッターを見ていたら、

ある方の
『LINE は確かに人を殺すかも』
これはすごく怖い。
学校内でのいじめ対策なんて吹っ飛ぶレベルで。

という呟きが目に止まり、ドキッとしました。
今4年生の孫も、後2年経つと中学生になるので、
他人事ではありません。

どういうことだろうと思い、
そこに貼られていたブログ
http://ameblo.jp/zaitakuseitokaicho/entry-11780583827.html …
を見ることにしました。

読むと、
このブログを書いていらっしゃるお母さんのお子さんの
LINEでのできごとでした。
お子さんが、LINE上でケンカ(?)をし、
集中砲火を浴びたのです。

どのような状況かがよく分かり、いろいろ考えさせられました。
皆さんも、よかったらこのブログをご覧になってみてください。

私も、このお母さんのように、
中学生はLINEはしない方がいいかもしれない
と思いました。

でも、今の時代、それは無理でしょう。

だとしたら、何ができるでしょう。

私は、学校の先生方には、この事実を知ってもらい、
子どもたちがLINEによる被害に遭わないように、
あるいは加害者にならないように、
使い方や嫌な思いをした時の対処法など、
何らかの指導をしてほしいと思いました。
(もう既に行っている学校もあるかと思いますが…。)

授業としては、
社会科(情報社会)・道徳(思いやり・相手の気持ち)
などでできるのでしょうか?
あるいは、生活指導(LINEの正しい使い方)で行うとか?
どちらにしても、実態に合った対応策が必要に思いました。

こう書きながらも、学校は色々やることがあるので、
この指導をするのは大変だろうなとも思います。

でも、家庭では、自分の子どもには対応できますが、
不特定多数の相手の子どもにまでは、何もできませんから…。

勿論、家庭は、学校任せにするのではなく、
自分の子どものことは、よく見ていかないとなりませんね。

結局、当たり前のことになってしまいますが、
家庭と学校が連携をとりながら、
それぞれができることをしていくことでしょうか。

娘(30代)にこの話をすると、
「お母さん、子どもだけでなく大人も同じよ。」との返事。

そういえば、最近、ある大学生が彼女にLINEで自殺を迫り、
彼女が死んでしまったという事件がありました。

文字だけだと、電話と違い、声が聞こえないので、
どんな風に言われているのかわかりません。
余計に悪くとってしまう可能性は、大ですね。

「知らぬが仏」といいますが、
自分に対する批判、悪口などは聞かない方がいいので、
自分からシャットアウトすることも大事ですね。

それにしても、私が過ごした子ども時代とは、
全く違った世界になっているなあと強く感じました。

色々な問題がありますが、
子どもたちには、
元気に生き生きと生きていってほしいと願います。



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こういう数学はいいな!

2014/02/11 Tue

2月も中旬。
久々のブログ更新です。

立春を過ぎ、暦の上では春ですが、寒いですね。
先日は東京も雪が降りました。45年ぶりの大雪とか。
私も久しぶりに雪かきをしました。

さて、今回は、
ツイッターで知ったある中学生の自由研究を紹介します。

それは、
第1回「算数・数学の自由研究」作品コンクール 
中学校の部で最優秀賞を受賞した「メロスの全力を検証」です。
http://goo.gl/asa1MP

ツイッターでは、
批判的読み・思考の力、身近な事柄の中から数学を見いだす視点。
そしてユーモア。素晴らしい!
と紹介されていました。

私も早速、その自由研究を拝見することに。。。

動機には、
メロスが、どれほどの勢いで、10里の道を進んだのかを算出し、
数値で彼のがんばりを感じたいと思う。
と書かれていました。

深夜に王城でセリヌンティウスと2年ぶりに会い、
別れた後、3日後の日没までのメロスの足取りを検証しています。

数学で学んだことを使い、自分が調べたいことを解決する楽しさ。
久々にこういう数学はいいな!と思いました。

本当に素晴らしい研究です。
是非、みなさんもご覧ください。



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プロフィール

ばぁば

Author:ばぁば
はじめまして!ばぁばです。

ふたりの孫 男の子(中2)と女の子(小5)がいます。幼児期の頃の言動は、とても自然で可愛いく、見ているだけで癒されましたが、どんどん大きくなり、最近は、一人の人間としていろいろなことを吸収し、考えを深めている姿に圧倒されることもあります。そんな孫たちとの触れ合いを大事にし、成長を見守っています。

日記は、時間の取れる時に書いています。なかなか更新できない時もありますが、是非ご覧ください。

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元小学校教員の経験を生かし、オリジナル教材や掲示物を手作りして販売しています。日頃の教室環境(掲示)を充実させたいとお考えのお忙しい先生方には必見です。

また、子育て中のご家庭にも、季節感のある環境は大事です。季節感があり、いろいろな工夫を凝らした手作り掲示物を定期的にお部屋に飾ることで、子どもたちに豊かな発想や想像力が育っていきます。おひとついかがですか?興味のあるパパ・ママにも必見です。

掲示物製作活動の紹介やショップのHPは、
下記のリンク欄からどうぞ!

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<著書>
・「先輩ママの子育てたまてばこ」(文芸社)
・「惠子先生の教育たまてばこ」 (文芸社)

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