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子どもの成長は、目まぐるしいですね。
私は、週1回のペースで孫たちと会いますが、
“おや?前と違っている・・”と、思うことが多々あります。
これからご紹介する“坊主めくり”のエピソードもそのひとつです。
* * * * *
1ヶ月ほど前の休日のことです。
孫(6歳)が遊びに来ました。
その日は、久しぶりに主人が家にいました。
孫は、来るなりすぐに
「百人一首で坊主めくりをしたいな。」
と、いいました。
私は、まだ家事が残っていたので、主人が相手をしてくれました。
主人が、
「どうやるの?」
と、聞くと、孫が説明を始めました。
「あのね、ここにある百人一首を全部裏にして重ねるの。
そして、それを順番に1枚ずつめくっていくんだよ。
だけど、めくった札の絵でやり方が違ってくるから、やりながら教えてあげるね。
じゃあ、じぃじ、1枚めくっていいよ。」
「分かった。」
そういうと、主人は一番上の札をめくりました。お殿様でした。すると、孫が、
「あっ、段つきのお殿様だ!普通のお殿様は、それをもらえるだけだけど、
段つきのお殿様だったらもう1枚めくっていいんだよ。」
「そうなの。段に座っているお殿様は特別なんだね。じゃあ、もう1枚めくるよ。」
「いいよ。」
主人がめくると、それは坊主でした。
「今度は、坊主が出たよ。」
「あっ、本当だ!坊主だね。坊主が出たら、持っているものは全部出すんだよ。」
「え~、じゃあ、全部なくなっちゃうじゃない。」
と、がっかりしている主人に、
「そう。うふふ・・・」
と、孫はとっても嬉しそう。
でも、主人への説明は忘れていません。大事なことを話し始めました。
「でもね、その坊主が“蝉丸(せみまる)”だったら、みんなが出さなくちゃいけなくなるんだよ。
だから、みんなが“0枚”になるの。今のは蝉丸ではないから、じぃじが持っているものを出すだけ。」
「ふ~ん、坊主でもいろいろあるんだね。」
と、主人が感心しながらいうと、孫は、
「そうなんだよ。」
と、ちょっと得意そうに答えていました。
このようなやりとりをしながら、主人と孫の“坊主めくり対決”は進んでいきました。
家事をしながら聞いていた私が、
「随分難しい坊主めくりができるようになったのね。」
と、いうと、孫は、
「うん、学童で教えてもらったんだよ。ばぁばが教えてくれたのは簡単だったもんね。」
と、いいました。私が、
「1年生になると、坊主めくりもレベルアップするのね。」
と、いうと、にこっとしました。
今度は、孫が、お姫様をとりました。すると主人に分かるように、
「ほら、お姫様が出たでしょ。だから、さっき、じぃじが出した札を全部もらえるんだよ。」
「そうか、お姫様ってすごいんだね。」
「そうだよ。だけど、段つきのお姫様だったら、もっとすごいよ。
みんなが出した札をもらった後に、もう1枚めくれるんだから・・・。」
「なるほど!」
と、主人がいいました。
途中、主人の札が多くなったり、孫の札が多くなったりしながらゲームは進み、
めくる札も残り少なくなっていきました。
主人が優勢だったのですが、最後に来て坊主を出し、札を全部出すはめに・・・。
その後、孫が、運良くお姫様を出し、最後のどんでん返しで勝ちました。
もう、大喜びです。
今までだったら、自分が負けそうになるとずるをしそうになっていた孫は、
今日は全くずるをしませんでした。それどころか、堂々と勝ちました。
主人にやり方を教えていたので、そのチャンスがなかったのでしょうか?
いやいや、そうではなかったようです。
主人が、
「○○(孫の名前)ちゃんは、ずるひとつしないで勝ったからすごいなぁ。」
と、いうと、孫は、
「1年生だし、ずるなんてもうしないよ。」
と、いいました。
それを聞いた時、主人も私も
孫の“坊主めくり”は、内容面だけでなく精神面でもレベルアップしたことが分かり嬉しく思いました。
初めてずるなどをした時、“いけないことはいけない”と、はっきり教えることが大事です。
でも、その後は、ちょっとした言葉かけぐらいにとどめ、子どもを信じて見守っていると、
少しずつ大事なことは分かっていくものなんですね。この日の孫を見ていてそう思いました。
これからも孫たちのいろいろな成長を温かく見守っていきたいと思います。