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若い先生方へ ―子どもたちの名前を早く覚えよう―

2016/04/01 Fri

桜をはじめ、様々な花が咲き、
街全体がきれいに彩られる季節になりましたね。

今日から新年度が始まりました。
子どもたちを迎える始業式や入学式も目前です。
準備は進んでいますか?

年中忙しい教師生活ですが、
特に4月はスタート時期なので、やることが多く大変かと思います。
目が回らないように気を付けてくださいね。


さて、今回は4月初めなので
「子どもたちの名前を早く覚えよう」について書いてみたいと思います。

名前を覚えるのは、教師の大切な仕事です。

まず、子どもたちに出会う前に、
正しい読み方を確認しておきましょう。

私は、子どもの頃、初めての先生に
「姓」を正しく呼ばれたことが殆どありませんでした。
ですから、一度で正しく呼んでくださった先生に出会った時は、
すごく嬉しく思いました。

最近はキラキラネームなど、読み方が難しいものがたくさんあります。
名前はその子にとって大事なものです。
初めて出会った日から、正しく呼べるように、事前の確認は不可欠です。

次に、出会ってからのことです。
新学期が始まったばかりの頃は
全員の顔と名前が分かるはずがありません。
それでも、
「前から4番めの黄色いTシャツを着ている男の子」
などという言い方をされたら、子どもだって嬉しいはずはありません。
大切なコミュニケーションもとりにくくなります。

そこで、1日も早く子どもたちの顔と名前が一致するように、
私が現役時代にしていた方法を1つ紹介します。

それは、「新学期早々の1週間だけ、座席は名簿順」
というものです。

この方法だと、予め座席表を作っておけるので、
どの席に誰が座っているか一目瞭然です。
「前から4番目の……」
などと言わず、
「Aさん」
と、その子の名前を呼べるので、子どもたちもすぐ自分だと分かり、
いろいろな点で事がスムーズに運びます。
また、子どもの方も、
早く自分の名前を覚えてもらえたということで嬉しいものです。
(私自身、子どもの頃そう思いましたから)

気を付けなければならないことは、
視力が悪いのに一番後ろの席になってしまった子や
体の大きな子が前の席にいるため
黒板が見えなくなってしまった子に対する配慮です。
その場合は、部分的に席を替える必要があります。

1週間と区切るのは、
自分に期限を決めて早く覚えるようにするためと、
子どもたちにとって、気が進まない「名簿順座席」から
早く解放してあげるためです。

早く覚えるには、子どもたちの名前を多く呼ぶことです。
授業中はできるだけ全員を指名して名前を言う機会を増やしたり、
休み時間も、子どもたちと過ごし、
「B君は、今、何に夢中なの?」
「C子さんの趣味は何?」
などと、積極的に子どもたちに話しかけたりすることです。

私は、放課後、誰もいない教室で仕事をしている時、
席を見ながら一人一人の顔を思い浮かべ、
そこに座っている子どもの名前を言って、
覚えられたかどうかの確認をしていました。

このようなことを重ねていくうちに、
3日もあれば、自然に名前と顔が一致して、
座席表を見なくても呼べるようになります。

以上が私のやり方です。
ですから、これが絶対というわけではありません。

それぞれの先生が、自分なりの工夫をして、
子どもたちの名前が早く覚えられるといいですね。



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若い先生方へ ―教育における先人から学ぶ<その2>―

2016/02/14 Sun

教育界でこれまで活躍されてきた先生方から
学ぶものは沢山あります。

前回は、「遠山啓先生」の言葉を紹介しました。
http://pocketroom.blog89.fc2.com/blog-entry-91.html

今回は「東井(とうい)義雄先生」の言葉を紹介したいと思います。

この先生は、
1912年(明治45年)~1991年(平成3年)に生きた方です。
兵庫県出身。1932年(昭和7年)に姫路師範学校卒業。
小学校教師として奉職。多くの著作あり。
小・中学校長。ペスタロッチ賞を受賞。
生活の中から問題を解決していく学力を育てた「村を育てる学力」が
大きな反響を呼ぶ。生活綴り方教育の代表的な実践家。
日本の教育者。浄土真宗僧侶。(東光寺住職)

それでは、どうぞ。

*  *  *  *  *

「『この子がいてくれるおかげで』と考えた時から教育は始まる」

私は、教師になってからもなかなか子どもを「かわいい」と思えませんでした。
「かわいい」と「憎い」のどちらに近いかというと
「憎い」の方に近い、そういう私でした。
一番適切な言葉は何だろうかと考えてみると
「ずい分厄介な奴だ」ということになるような気がしたものです。

子どもが「厄介だ」というのは、子どもたちが生きているからである。
生きているから、こちらの思うようにはなってくれないのであって
「それは大変結構なことである」とわからせてもらったのは、
ずっと後のことでした。
生きているものは、みんな伸びたがっているし、
花をつけたがっているし、実を結びたがっている
と分からせてもらったのは、またその後のことでした。
そして、生きているのではなくどうやら生かされているようだぞ、
と分からせてもらったのは更に後のことでした。

どす黒い、嫌な荷物を
子どもは既にいくつもいくつも背負っているけれども、
それなりに光を求め、潤いを求め、
安らぎを求めずにはおれないように、生かされているようだぞ、
と分からせてもらったのです。

「この子さえいてくれなければ」と考えた子どもを
「この子がいてくれるおかげで」と位置づけた時から教育は始まります。
いくら振り回されても、信じることのできるものは子どもだけです。

生きているものは、光っている。
どの子も子どもは星。
みんなそれぞれが、それぞれの光をいただいてまばたきしている。
子どもという、命の袋の中には、いろんな宝物が入っている。
その宝物は、子ども自身さえ知らずにいる。
それを教師が読み取るものだ。
値打ちというものは、こちらが発見するものだ。
素晴らしいものの中にいても、
意味が読み取れず、値打ちが発見できないなら、
瓦礫の中にいるようなものだ。

子どもから学ぼう。子どもの感動に学ぼう。
子どもの胸の中の「ドキドキ」をキャッチする心をもとう。
子どもがしていることで、子どもはものを言っている。
私たちは「言葉」に頼り過ぎていないか。
子どもが「体でものを言う」「生き方でものを言う」というのが、
本当の「言葉」であろう。

Aちゃんは、ものは言わない。
しかし、その動作の一つ一つは美しい言葉だ。

暴力も、あれは子どもの言葉だ。
大人の目からみると、困ったことばかりしている子どもでも、
なぜそういうことをせずにおれないか、というその訳を伝えたがっているのだ。
「非行少年」というのは、
本当にわかってくれる人に巡り合えないで迷っている「不幸少年」と言える。

人間にくずはない。人生に無駄はない。
子どもは抵抗をほしがっている。
反抗してみて、子どもは大きさに目覚める。
子どもの中でも、早く引き抜いてしまわなければいけない「雑草」の方が、
私たちが育てようとしている「作物」よりも、相当、力が旺盛だ。

子どもを大切にするということは、
子どものわがままや衝動をのさばらせることではありません。
本来の生き生きしたものを客観的にあるものにしてやること。
個の尊厳を守るということと、「エゴイズム」を許容することとは違う。

教育という仕事は、
子どもを自分の脚で歩けるようにしてやることだ。
人間の頭の善し悪しの違いや、体力の違いなどよりも
「志」のあるなしが基本である。
「僕の十年先を見ていてください。」ということにならないと、
人間は本当の人間になれない。

志が確立してはじめて、体力も能力もその本来の光を放ち始める。
志が曖昧なものである間は、その人間に転換を与えるものにはならない。

志を立てるということは、生活現実に密着した決断である。
それは、生き方、何を目指してどのように生きるかという
「現実との取り組み方」が問題となる。
志を立てるのに大きな教育力になるのは、
親や教師の現実への取り組み方、生き方である。

*  *  *  *  *

いかがでしたか?

一つでも心に感じるものがあったら、
それを、日々の教育の中に取り入れてみるといいですね。

子どもの教育は、
学校の先生だけがするものではないので、
こういう内容は、
子どもに触れ合う多くの方に読んでいただけたらいいですね。

私も一人の祖母として
生き方、何を目指してどのように生きるか
について考えるよい時間がもてました。


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若い先生方へ ―教室の3要素を生かそう―

2016/01/30 Sat

子どもたちと共に過ごしている教室。
あまり深く考えたことはないかと思いますが、
教室にはどんな要素があると思いますか?

私はかつて
「教室は、道場であり、サロンであり、ホームである。」
と、ある校長先生に教わりました。

『道場』とは、鍛える場ですから、
学習活動を通し、知識や技能を身につけたり、
考える力をつけたりするところという意味です。

『サロン』とは、交流する場ですから、
友達同士が意見交流したり、遊びを通して仲良くなったり、
お互いが交流を通して関係を深めていくところという意味です。

『ホーム』とは、もちろん家庭ということです。
親が愛情をもって、子どもに接し、ほめたり叱ったりしながら
人間として大切なことを教え育てるところという意味です。
また、子どもがホッとできる場所という意味もあります。

先生方の教室はそのように使われていますか?

学校は、学習指導中心の塾とは違い、全人教育をするところです。
ですから、この3つの要素を十分生かして、
子どもたちの指導に当たれるといいですね。

健全な教育をするために、
時折、「教室の3要素」を見直してみてください。
頭だけでなく、心身共に健やかな子どもを育ててほしいと思います。



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若い先生方へ  ―教育における先人から学ぶ―

2016/01/11 Mon

今の時代、教育機器が発達し、
授業のやり方もひと昔前とはずいぶん違い、変わってきましたね。

この冬休み、孫娘(3年生)が書初めをやりに私のところに来たので、
「学校では毛筆の時間どのような練習をしているの?」
と聞いてみたところ、
「先生も説明するけど、書き方についてはビデオを見て、
それから自分たちがそれぞれ書くの」
と話してくれました。

10年ほど前に、私が授業をしていた頃は、
水黒板を使ったり、黒板に半紙を貼ったりして、
実際に書いて見せていましたから、大きな違いです。
機器を使うとしたら、実物投影機でしょうか。
それにしてもテレビと繋いで、結局書くのは先生でしたね。

今は毛筆指導をとっても、随分便利になりましたね。

そんな時代ですから、新しい機器や教材には興味があっても
昔活躍した教育者の方が、どんな思いでどんな教育をしていたか
ということには、あまり関心を示さないかもしれません。

でも、学びの対象者は、いろいろなことを吸収して伸びていく子どもたちで、
このことは、今も昔も変わりません。

教育界ではこれまで多くの先生方が活躍されてきました。
そのような先生方は、実際に教育現場で多くの経験を積み重ね、
そこから学んだことを言葉に残してくださっています。
その言葉には参考になるものが多々あります。
たまには、そういう言葉に触れるのもいいのではないでしょうか。

今回は、「遠山啓先生」の言葉を紹介したいと思います。

この先生は、
1909年(明治42年)~1979年(昭和54年)に生きた方です。
数学者で、元東京工業大学教授。(名誉教授)
1950年頃から数学教育に関心を持つようになり
1951年(昭和26年) 数学教育協議会を結成。
数学教育の「水道方式」による計算体系を樹立し、
学校現場に大きな影響を与えました。
1973年 教育の全体をどう変えていくかをテーマに、雑誌『ひと』を創刊。

それではどうぞ。

*  *  *  *  *

「教師になろうとする人のために」

今の学校の雰囲気は決してバラ色だとはいえないと思います。
職員室で教育論をたたかわす雰囲気さえなくなったといわれています。
そういう時代に教師になろうとしている人に言いたいことは、
「平凡なことですが、子どもと共にあれ」ということです。

新しく教師になる人々にまずお願いしたいことは、
子どもの遊び相手になってほしいということです。
そして、“楽しい学校をつくれ”ということです。
学校が楽しいところになるためには、
子どもだけではなく、教師も楽しくなければなりません。
どうか、そのための努力をしてください。

子どもたちをどういう人間に育てたらいいでしょうか。
私は、「面白い人間をつくってもらいたい」と言いたいのです。
私のいう「面白い人間」とは、
度量が広く、思いやりがあり、ユーモアを解し、強いが、優しく、頼りがいのある・・・
といった広い内容を持つ人間です。

“面白い人間”をつくれるのは、人間しかありません。
しかも“面白い教師”でなければなりません。

そういう面白い教師がだんだん少なくなりつつありますが、いることはいるのです。
そういう面白い教師は、明るい顔をしています。
それはなぜでしょうか。

それは、子どもたちと一緒に楽しい学級をつくっていて、
毎日の授業の中にいつも新しいものを発見しつつあるからです。

そして、教育が
画家や作曲家の仕事に少しもひけをとらない創造的な労働であることを
知っているからです。
あなたたちも、それを知ってほしいのです。

*  *  *  *  *

いかがでしたか?

遠山先生の生きた時代を考えると、
この言葉は、少なくとも37年以上前のものになります。
でも、仰っていることは、確実に今の時代にも通用します。
このことは、教育の本質は変わらないという証なのではないかと思います。

いつの時代も、学びの対象は子どもたちです。
子どもたちにとって、授業とは、学校とは、教育とはどうあるべきかを考えて
少しでもよりよい実践ができるといいですね。


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若い先生方へ  ―考える時には「判断の基準」が必要―

2013/02/04 Mon

学校の先生になると、
大学の授業や教育実習では学ばなかったことに出くわします。

特に、なりたての頃は、
「こんな場合どうしたらよいのだろう」
と考えることは、しょっちゅうかも知れません。

思い返せば、私も、
どうしてよいかわからない時、些細な事でも
よく学年の先生に聞きに行っていました。
でも、何から何まで聞く訳にもいかないので、
少しは自分で考えないと…と思いました。

でも、どう考えたらいいのでしょう。
自分でこれでいいのだと思える答えを出さないと、
やはり不安です。
人に正々堂々と説明ができるもの、
納得がいく根拠が欲しいと思いました。

Aの場合だったら、A’のやり方で
Bの場合だったら、B’のやり方で
Cの場合だったら、C’のやり方で
というように、ひとつひとつマニュアルを作っていたら
A、B、Cの場合は、当てはまるのでいいですが、
それ以外のもの、例えば、XとかYとかZが出てきたら
また、どうしてよいか分からなくなってしまいます。

そこで、私は、
学校でのことを考える時に使える「判断の基準」があるといいな
と思いました。

その1つが、
『学校は子どもの成長のためにあり、
教師は子どもの命を預って教育をする。』
というものです。
(経験上これが大もとになっていて、関連していくつかあります。)

先日、ある若い先生から、
まさにこのことが使える質問(メール)を頂きました。

「学校の先生は派手じゃないものでもピアスをつけてはいけないのでしょうか?
教えていただけると嬉しいです。」
というものです。

私は次のように答えました。

「私 (元小学校教師) が思うには、
学校内では、指導中に何が起こるか分からない危険性があるので
つけない方がいいかと思います。
例えば、
体育の授業中、子どもの喧嘩の仲裁、子どもが怪我をした時など、
急に動くような時に、(先生のピアスの尖った部分で)
先生、あるいは子どもが思いもよらない怪我をすることも
考えられるからです。
学校への行き帰り、入学式・卒業式の儀式、保護者会なら
つけてもかまわないのではないでしょうか。

何かで迷う事があったら、
『子どもに対して危険性がないか』
というフィルターにかけてみるといいですよ。
学校は子どもたちの命を預かっている場所ですから、安全第一です。
お仕事頑張ってくださいね。」

すると、その先生から、
「やはり子どもたちの安全が第一ですよね。とても参考になりました。
丁寧に教えていただいてありがとうございました。」
という、お返事(メール)が来ました。

この先生は、私が先に示した
『学校は子どもの成長のためにあり、
教師は子どもの命を預って教育をする。』
という判断の基準で、改めて考え納得したのだと思います。

いつも、このような判断の基準をもって、ものごとを考えていると、
感情で判断することが減ります。
そして、話す内容や行動に1本筋が通るようになります。
他の人に何かを不意に質問されても、
きちんと説明できるようになり、納得してもらえます。
だから、自信にも繋がります。

今、教壇に立って頑張っていらっしゃる若い先生方、
何かにつまずいたり、迷ったりしたら、
是非一度、上記のような判断の基準で、その内容を見つめ直してみてください。
きっと何かが見えてくると思います。
頑張ってくださいね。


プロフィール

ばぁば

Author:ばぁば
はじめまして!ばぁばです。

ふたりの孫 男の子(中2)と女の子(小5)がいます。幼児期の頃の言動は、とても自然で可愛いく、見ているだけで癒されましたが、どんどん大きくなり、最近は、一人の人間としていろいろなことを吸収し、考えを深めている姿に圧倒されることもあります。そんな孫たちとの触れ合いを大事にし、成長を見守っています。

日記は、時間の取れる時に書いています。なかなか更新できない時もありますが、是非ご覧ください。

元小学校教員の経験を生かし、オリジナル教材や掲示物を手作りして販売しています。日頃の教室環境(掲示)を充実させたいとお考えのお忙しい先生方には必見です。

また、子育て中のご家庭にも、季節感のある環境は大事です。季節感があり、いろいろな工夫を凝らした手作り掲示物を定期的にお部屋に飾ることで、子どもたちに豊かな発想や想像力が育っていきます。おひとついかがですか?興味のあるパパ・ママにも必見です。

掲示物製作活動の紹介やショップのHPは、“ようこそアイディアルームへ!”からどうぞ。リンク欄(↓)

<著書>
・「先輩ママの子育てたまてばこ」(文芸社)
・「惠子先生の教育たまてばこ」 (文芸社)

図書館にリクエストして読んでくださると嬉しいです。
ご購入の場合は、どこの本屋さんでも注文可能です。
また、ネットショップにもあります。

電子書籍でも販売
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