教育界でこれまで活躍されてきた先生方から
学ぶものは沢山あります。
前回は「大前 忍先生」の言葉を紹介しました。
http://pocketroom.blog89.fc2.com/blog-entry-130.html今回は「中村 諭先生」の言葉を紹介したいと思います。
この先生は、
1948年(昭和23年)兵庫県生まれ
兵庫県立豊岡高等学校卒業 京都教育大学第一社会学科卒業
1981年学級通信「メリーポピンズ」を発行し、以後学級指導に熱中。
一方で、カウンセリングに関心を持ち、
特に「不登校指導」研究として、西宮市立教育研究所研究員として活動。
1986年『心をのぞいて』(第一法規)を刊行。
1991年兵庫県教育委員会指導主事に採用され、
阪神教育事務所指導主事兼阪同教事務局長として活動。
1993年阪神教育事務所学校教育課指導主事として勤務。
1997年4月宝塚市立安倉中学校に新任校長として着任。
1999年12月、TBSドラマ金八先生第10話に
『新米校長奮戦記』がシナリオ一部として採用・放映される。
1999年(平成11年)度 第48回読売教育賞『児童生徒指導部門』優秀賞受賞。
<著書>
『新米校長奮闘記』 文芸社 (1999年)
『どっこい!学校は生きている―子どもたちの証明』文芸社 (2000年)
『学校崩壊?それがどうした』三想社 (2002年)
『心をのぞいて―教育現場からのメッセージ』高木書房:改訂版 (2003年)
それでは、どうぞ。
* * * * *
「子どものメッセージが教師の実践に火を点ける」
教育というのは、火を点けることです。
みなさんは、教師が子どもに火を点けることと思っているでしょう。
そうではなく、子どもが教師に実践の火を点けることなのです。
子どもたちからのメッセージを本当に教師が受けとめ、
教師が
「これまでの自分たちの実践を見直す」という実践の火を点ける
というのが私の持論であります。
私の尊敬する山口良治先生(伏見工業高校ラグビー部総監督)も仰っている
「子どもたちの問題行動は愛を求めるシグナルだ」、
このとおりですね。
私はこれをたくさんの事例で見てまいりました。
ある事例を話してみましょう。
ある不登校の子どもを母親がなんとか登校させたいと、
子どもが欲しいと要求したものをみんな買ってやった。
「マンション買ってくれたら、学校へ行く」
と子どもが言ったときも、何と本当に親がマンションを買ったのです。
それでも、また学校に来なくなりました。
それで、親ともめた時、子どもがマッチに火をつけて、
親に
「おれの言うことを聞かなんだら、家に火を点けてやる」
「こんな育て方しやがって!」
と、子どもが言った。
母親はそこで本気になった。その母親は素晴らしかった。
「あんたは私が腹を痛めて生んだ子や!
あんたと死ねるなら本望や!
さあ、さっさと火を点けなさい!」
と母親が叫んだ。
子どもは手をぶるぶる震わせながら、初めて本当の親の愛を知った。
そして、火を消して、ワァと泣き出した。
それから三日後、子どもは学校に来だした。
このようにね、子どもがどう進んでいいか分からない、
曖昧模糊としているところに、バチッと切り込んでやったりすると、
パッと方向性が見えてくる。ここで子どもの姿勢が変わるんです。
親の姿勢というものは、ものすごく大事です。
教師も一緒なのです。
我々大人が本気を出したらどれくらい子どもが変わるか。
大人が子どもたちに全力を懸けていった時、こちらを向くのです。
私は絶対いけると確信しています。
* * * * *
いかがでしたか?
子どもたちからのメッセージどう受け取るか。
大人が本気を出したら、どれくらい子どもが変わるか。
中村先生が紹介してくださった事例には、
心に、ぐっと来るものがありましたね。
中村先生の
「大人が子どもたちに全力を懸けていった時、こちらを向くのです。
私は絶対いけると確信しています」
という言葉が、いつまでも心に強く響きました。
多くの大人がこのことに気付けたらいいのになあ。。。
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