若い先生方へ ―教育における先人から学ぶ<その5>―

2017/11/19 Sun

教育界でこれまで活躍されてきた先生方から
学ぶものは沢山あります。

前回は「有田先生」の言葉を紹介しました。
http://pocketroom.blog89.fc2.com/blog-entry-108.html

今回は「俵原正仁先生」の言葉を紹介したいと思います。

この先生は、
1963年生まれ。
1985年兵庫教育大学を卒業後、兵庫県の小学校教諭として勤務。
「笑顔の教師が笑顔の子どもを育てる」という「笑育」なるコンセプトによる実践は、
朝日新聞、朝日放送「おはよう朝日です」などマスコミにも取り上げられる。

座右の銘は、「GOALはHAPPYENDに決まっている」。
好きなお寿司はコーン。

代表的な著作
「なぜかクラスがうまくいく教師のちょっとした習慣」(学陽書房)
「授業の演出ミニアラカルト」(小学館)
「子どもとつながるノート指導の極意」(明治図書)など。

それでは、どうぞ。

* * * * *

「子どもが活動しているときに評価し、子どもと繋がる」

子どもたちが活動しているその場で
評価したことを直ぐに子どもたちに伝えていく。
教師の感じたことや思いを子どもたちに返していく。

このライブ感が、教師と子どもたちの距離感を縮めてくれる。
やり方は至ってシンプル
「瞬時に判断して声をかける。または赤ペンを入れる」これだけ。
机間巡視の際の教師のつぶやきが評価なのです。

最初のうちは、
子どもたちがノートに書いている内容を
「瞬時に判断」して「評価」できないときは、
とりあえず声をかけることを意識すればいいと思います。
声をかけているうちに、教師のつぶやきのレベルも上がっていくはずです。

教師のつぶやき<レベル1> 子どもの態度をほめる
「ノートをきちんと開いている。えらい」
「姿勢がいいなぁ」「(取りかかりが)早い」

教師のつぶやき<レベル2> 書いている量をほめる
「さっきより、たくさん書けています」「へぇ、もう3行書けたの」
このような声をかけられると、書くことのモチベーションが上がります。
そして「量は質」に変換します。

教師のつぶやき<レベル3> 書いている内容(質)をほめる
ほめると同時に、他の子どもたちに書くための視点を教えるといった意味がある。
「友だちの意見も書いているんだ」「資料集を見て書いているのがいいね」
 
子どもたちのノートをチェックする方法として、
机間巡視をして子どもたちの横を通り過ぎるときに、
サッとノートに赤ペンでまるを入れる。声かけとあわせてうまく使う。
 
そのほかにノートをチェックする方法として、
ノートを教師のところに持ってこさせる方法があります。
このとき、長い行列をつくらないことが大切です。

算数の場合、
「見るのは1問だけ」
「ヒントや指導などの声かけはせず、黙って○か×をつける」等
をしていけば、行列はできない。
 
教師に見てもらったというチェックの意味もかねて、
必ず全員のノートに赤ペンで何かを書くようにしています。
じっくりと書く時間がありませんので、ほとんどの場合は花丸のみです。
それでも、子どもたちはノートを見てもらい、満足して帰って行く。

* * * * *

いかがでしたか?

子どもたちと繋がる方法はいろいろあると思います。
その中の1つとして使えると思ったら実践してみるといいですね。

それぞれの学級には、そのクラスの実態があります。
他の人の実践を真似るときは、そのまま真似るのではなく、
自分のクラスに合ったものに変えて実践するといいですね。

授業のやり方、学級経営など、何でもそうですが、
人と同じようにただ真似をしても、成果が出るというものではありません。
先生が一度その内容を頭の中で理解、あるいは整理してから
自分のクラスに合った方法に変えなければならないのです。

そうそう、「自分流」を生み出すことが大事なのです。



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その原因は何ですか? ―授業中の私語―

2017/11/17 Fri

私は、ものごとには、
必ず因果関係があると思っています。

ですから、何か問題が起きた時には、
まず「原因」を探ることが大事だと考えます。
元となる「原因」を解決しなければ、
本当の解決にはならないと思うからです。

でも、世の中の様子を見ていると、
「原因」を探らず、「結果」の方だけを見て、
それをどうにかしようとしていることが多いように思います。

このことを教育現場で考えてみましょう。
『子どもたちが授業中、先生の話を聞かず私語がとまらない』
とします。

どうしてそういう状況になるのか、
本来なら「原因」を探らなければなりません。

でも、「原因」を探らず、
「授業中は静かにするもの」「私語は禁物!」
ということを頭から子どもたちに押し付けたとしたらどうでしょう。

「授業中のおしゃべりはしてはいけません。」と話したところで、
訳の分からない低学年の子どもなら、きっとしゃべり続けるでしょうね。
それが、子どもの自然の姿だと思います。

そんな状況を見て、先生の方は、
静かに聞かせたいという思いがますます強くなり、
「静かにしなさい!」
と、強い口調で言ったり、
「その態度は何だ。授業をなんだと思っているんだ!」
なんて、怒鳴ったりして、
子どもたちを威圧することになりかねません。

子どもたちは怖い先生だと認識すると、静かになりますが、
このような現象は、本当に解決したと言えるのでしょうか?
優しい先生になった途端、またしゃべり出すとしたら、
それは根本から解決したとは言えません。

では、どうしたらよいのでしょう。

それは、「原因」を探ることです。
「子どもたちが授業中しゃべりたくなってしまうのはなぜだろう?」
と。

①導入時の興味関心のもたせ方が足りないのかな?
②全体的に授業内容が難しいのかな?(実態把握不足)
③説明の仕方が悪いのかな?見せる資料が必要かな?
④子ども自身が活動する時間が足りないのかな?(子ども主体でない授業)
等々、チェックしていけば、原因にたどり着くはずです。

そして、それらを一つ一つ解決していけば、
子どもたちにとって、興味がもて、面白く、よく分かる、楽しい授業になります。
そんな魅力ある授業を受けている時に、
子どもたちは勝手にしゃべったりしないものです。
身を乗り出し、目を見開いて、真剣に授業を受けるものです。

『授業中、子どもたちが静かにしている』
という表面的な姿を見て「よし!」とするのではなく、
『どの子も生き生き活動している』という中身のある姿になるよう、
子どたちにとって魅力のある授業をすることが、
私語をなくす根本的な解決だと思っています。

教師は授業で勝負です!



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若い先生方へ ―教育における先人から学ぶ<その4>―

2017/11/13 Mon

教育界でこれまで活躍されてきた先生方から
学ぶものは沢山あります。

前回は「桶谷 守先生」の言葉を紹介しました。
http://pocketroom.blog89.fc2.com/blog-entry-105.html

今回は「有田和正先生」の言葉を紹介したいと思います。

この先生は、
1935年福岡県生まれ。玉川大学文学部教育学科卒業。
福岡県の公立校、福岡教育大学附属小倉小学校、
筑波大学附属小学校を経て、愛知教育大学教授を務める。
1999年の愛知教育大学退官後も日本の教育に携わる。
教材・授業開発研究所代表、東北福祉大学子ども科学部特任教授。

近著に『教え上手』(サンマーク出版)
『授業の技を磨く 研修の在り方を問う』
『時代を顕す名言クイズ─知らないと恥ずかしい歴史に残った27選』
『あなたの歴史授業が激変する“有田式板書”─トレース出来る91時間+まとめテスト』(明治図書)など。
2014年没。

それでは、どうぞ。

*  *  *  *  *

「厳しさに欠けると優しさが生きない」 

今の教師は、やたらと優しいか、甘いか、あるいは厳しいかのどちらかである。
厳しい教師がものすごく少ない。行儀が悪くても注意さえできない教師がいる。

これに対して、優れた授業をする教師たちは基本的に優しい。
優しさがにじみでている。
しかし、子どもの度がすぎた行為や言葉遣いには、厳しく注意している。
注意された子どもたちは納得している。
学級経営がうまく、子どもが教師を心から信頼しているからである。

学級経営をうまくやるには、教師は子どもに合わせなくてはならない。
合わせながら、ゆっくり教師のペースにもっていくことが大切だ。
急いでよいクラスをつくろうとして、
オレについてこいとやると、ヒビが入りやすい。
今の子どもには、この方式はむかない。

むしろ後ろからついていく、くらいの考えで、
子どもに合わせながら、水のみ場へゆっくりつれていくことだ。
多くの教師は急いで失敗している。
子どもと教師の間がピッタリといくようおおらかな対応を心掛けることだ。

この優しさと、時に厳しさがうまくミックスして、
子どもたちは人間的に成長していく。
甘えすぎない子ども、自立した子どもが育っていく。

多くの教師に望みたいことは、
どんな時に厳しくあたるべきかを考えてほしいということである。
厳しさに欠けていると、せっかくの優しさが生きないのである。

*  *  *  *  *

いかがでしたか?

教師とはどうあるべきかを、
有田先生は、長年の経験から大事なポイントを
話してくださっています。

「厳しさ」と「優しさ」の関係を
改めて考え直してみるといいですね。



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「漢字の覚え方」って たくさん書けばいいの?

2017/11/11 Sat

2年ぐらい前のことです。
「漢字の覚え方」について、
あるブログで、興味深い記事を見ました。

それは、
漢字は「書いて覚える」のではなく「見て覚える」ものだ
というものでした。

学校では、漢字を覚えさせるために、
子どもたちに同じ字を何回も書かせますよね。
でも、漢字って、たくさん書いていると、
途中から、
「あれ、この字こんな字だったっけ?」
と思ったり、
子どもの場合は雑になるためか、
途中から1画増えたりあるいは減ったりして
間違った字を書き続けていたりするものです。

そう考えると、
たくさん書くからいいというものでもなさそうですね。

そのブログには、
『その字の書き順の画像を覚えるまで見る』
と書いてありました。
最初私は、
「え~、本当に見るだけで覚えて書けるようになるの?」
と、半信半疑でした。
でも、騙されたと思ってやってみることにしました。

私が試してみたのは、難しい「鬱」という字です。
この漢字の書き順の画像
https://kakijun.jp/page/utsu200.html
を覚えるまで何回も見ました。
ただ、じっと見ていただけです。
そして、何も見ないで書いてみました。

するとどうでしょう。
1回も書いていないのに、
「鬱」という字を書くことができました。
それも正しい書き順で。。。
目からうろこです。

これはすごいなと思ったので、
私のところに勉強をしに来ている子ども(当時3年生)のお母さんに
お話ししました。
お母さんが試してみればいいと思ったからです。

でも、そのお母さんは、
子どもと一緒にやってみたようで、
次に週に、その子が私のところに来た時、
「先生、僕ね、
『鬱』という漢字を書けるようになったから見てくれますか?」
といって、書いてくれました。
本当に正しく書けていたので、もうビックリです。
そのブログに
覚えた後は忘れないと書かれていましたが、その通りでしたね。

3年生なので、難しい「鬱」など書けなくてもいいのですが、
「見て覚える」方法だと、
3年生でも難しい字を覚えて書けるようになるのだと思いました。

皆さんも、一度自分で確かめてみてはいかがでしょう。
まずは「鬱」という字でどうぞ。

他にも、ちょっと難しくて、
直ぐは書けないような字を見つけておきましたので、
よかったら、どうぞ。↓

*「薔薇(ばら)」
「薔」https://kakijun.jp/page/baranoba16200.html
「薇」https://kakijun.jp/page/baranora16200.html
*「牽引(けんいん)」の「牽」
「牽」https://kakijun.jp/page/ken200.html
*「語彙(ごい)」の「彙」
「彙」https://kakijun.jp/page/harinezumi13200.html
*「檸檬(れもん)」
「檸」https://kakijun.jp/page/dou18200.html
「檬」https://kakijun.jp/page/mou17200.html

いかがでしたか。
見るだけで覚えられましたか。


今の子どもたちには、
毎日のように漢字の宿題が出ています。
時には手が痛くなるまで書いています。

書かせることは必要ですが、
覚えるために書かせているとしたら、
たまには、
「見て覚える」という手法も入れてみてはいかがでしょう。

マンネリ化している漢字学習に変化が出て、
子どもたちも興味を示すことでしょう。
漢字を好きになってくれるといいですものね。



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宿題の漢字『武』から 武器輸出の話に。。。

2017/11/07 Tue

アメリカのトランプ大統領が来日しました。
テレビニュースで取り上げられ、
いろんな場面が映し出されていました。

中でも、印象に残ったのが、
日本が購入しつつある高額な武器の映像。
人を殺すためだけの武器、本当に必要なのでしょうか?
私は、武器の輸入も輸出も必要ないと思っています。

この手の話になると、思い出すことがあります。
それは、3年前。
今、中学2年生の孫が、小学校5年生の時の話です。

その日は金曜日で、学校の帰りに私のところに寄る日でした。

孫は来ると、まずおやつを食べ、少しお腹を落ち着かせます。
それから、おもむろに
「何をして過ごそうかなあ。。。」
と、考えるのですが、
その頃は、私と何かして遊ぶというのが定番になっていました。

でも、その日は珍しく
「今日は宿題の漢字をする」
と、言いました。

新出漢字を3つぐらい書いていましたが、
私が覚えているのはそのうちの1つ、「武」という漢字です。
孫と議論(?)になったので、よく覚えているのです。

孫が漢字を書いている間、
私はそばに座って、その様子を眺めていました。
「武」という漢字を書き始めた時、
私は横から、
「あっ、その字、じいじの名前の漢字だわ」
と、いいました。
「そうなんだ」
「『ぶ』という読み方ではないけどね。その字を使うの」
「『ぶ』だったら、笑っちゃうね」
と、最初はそんな会話でした。

孫は、
①「音訓」の読み方 ②書き順 ③その漢字を1行分練習
と進め、
④使い方(熟語・短文)
に入りました。
熟語では、
「武士」「武力」「武家」「武芸」「武器」
といった漢字が出てきて、それを書いていました。

孫が「武器」と書いた時、
私は横から
「それ、この世に本当に要らないものよね。
それなのに作って輸出しているなんて考えられない」
と言ってしまったのです。すると孫から、
「だって、自動車の輸出だけでは足りないから、
武器を輸出するんでしょ。仕方がないんじゃない」
という内容が返ってきました。もう、びっくりです。

私は必死に
「だって、武器って人を殺すものでしょ。
そのためにしか使えないのよ。そんなものを輸出するなんて…。
いくら自動車だけでは足りないからって、そんなの人としておかしいわ」
と、言ってしまいました。孫は、
「じゃあ、何を輸出したらいいの?
何にもないから、武器を輸出するんじゃないの?」
と、聞いてきました。

だから、私は、
「福島第一原子力発電所がまだ収束できていない状態だから、
あれをどうにか収束できるものを作ってほしい。
人間を守るものだから作る価値があると思うし、
原子力発電所がある他の国にも役立つと思うから、
きっと、外国にも売れると思うの。
少なくとも、武器のように人を殺すようなものはやめてほしい」
と、言いました。

でも、孫の様子を見る限り、
その段階では納得していないようでした。

その後、他の漢字に移り、時間が経ちました。

そして、漢字の宿題が全部終わった時、
孫が、言いました。
「さっきの話だけど…
やっぱり、武器を輸出するのは間違っているね」
と。

他の漢字を書いている間中、
私が、むきになって
「武器の輸出はあり得ない」
と、言っていたことについて考えていたのでしょうね。

孫の言葉を聞いて、なんだかホッとしました。



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プロフィール

ばぁば

Author:ばぁば
はじめまして!ばぁばです。

ふたりの孫 男の子(中2)と女の子(小5)がいます。幼児期の頃の言動は、とても自然で可愛いく、見ているだけで癒されましたが、どんどん大きくなり、最近は、一人の人間としていろいろなことを吸収し、考えを深めている姿に圧倒されることもあります。そんな孫たちとの触れ合いを大事にし、成長を見守っています。

日記は、時間の取れる時に書いています。なかなか更新できない時もありますが、是非ご覧ください。

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元小学校教員の経験を生かし、オリジナル教材や掲示物を手作りして販売しています。日頃の教室環境(掲示)を充実させたいとお考えのお忙しい先生方には必見です。

また、子育て中のご家庭にも、季節感のある環境は大事です。季節感があり、いろいろな工夫を凝らした手作り掲示物を定期的にお部屋に飾ることで、子どもたちに豊かな発想や想像力が育っていきます。おひとついかがですか?興味のあるパパ・ママにも必見です。

掲示物製作活動の紹介やショップのHPは、
下記のリンク欄からどうぞ!

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<著書>
・「先輩ママの子育てたまてばこ」(文芸社)
・「惠子先生の教育たまてばこ」 (文芸社)

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